“この間”の戦争!
“この間”の戦争!
今でも、70代以上の方の多くが、太平洋戦争のことを、タイトルのように表現すると思います。私は、少し下の世代ですが、この言い方には、なじみがあります。
今でも、70代以上の方の多くが、太平洋戦争のことを、タイトルのように表現すると思います。私は、少し下の世代ですが、この言い方には、なじみがあります。
昭和20(1945)年3月10日未明の東京大空襲のとき、板橋区の東南のすみにあった借家の二階の踊り場から、まるで火でできた畑のようになった下町のようすを震えながら見ていたのが、私のもっとも古い記憶です。そういうわけで、「この間の戦争」という言い方を、教員になってからも、相当長期間、抵抗なく使っていました。それを改めようとしたのには、きっかけがあります。
今から30年も前になりますが、私は、戦後史(もちろん太平洋戦争のあとのことですよ。)の授業に役立てようとして、文京区の当時の勤務校で、保護者向けのアンケートを実施しました。その一部として、「戦後の主なできごとを、どれ程度覚えているか?」を問い、この部分は…
今から30年も前になりますが、私は、戦後史(もちろん太平洋戦争のあとのことですよ。)の授業に役立てようとして、文京区の当時の勤務校で、保護者向けのアンケートを実施しました。その一部として、「戦後の主なできごとを、どれ程度覚えているか?」を問い、この部分は…
A)昭和6(1931)年~昭和10(1935)年生まれ(当時、49才~45才)
と
と
B)昭和16(1941)年~昭和22(1947)年生まれ(当時、39才~33才)
という、二つのグループの回答を対比しながら分析してみました。
「実感をもって覚えている」と答えた人のパーセンテージを項目別に例示すると、
終戦の玉音放送(1945年)−Aグループ 71% 対 Bグループ 0% 、以下…
という、二つのグループの回答を対比しながら分析してみました。
「実感をもって覚えている」と答えた人のパーセンテージを項目別に例示すると、
終戦の玉音放送(1945年)−Aグループ 71% 対 Bグループ 0% 、以下…
朝鮮戦争の休戦(1953年)−Aグループ 43% 対 Bグループ 4% 、
日米安保条約改定(1960年)−Aグループ 46% 対 Bグループ 20% 、
日米安保条約改定(1960年)−Aグループ 46% 対 Bグループ 20% 、
沖縄返還(1972年)−Aグループ 70% 対 Bグループ 59%
…となり、起こった時期が古いものほど、両グループの間に開きがみられ、10才の年齢差が、体験や意識に大きな違いとなって表れることが、わかりました。
…となり、起こった時期が古いものほど、両グループの間に開きがみられ、10才の年齢差が、体験や意識に大きな違いとなって表れることが、わかりました。
私は、分析結果に、
「今や、さらに10才若い世代も社会に出て、親や教師として、次の世代を教育しているが、彼らは、終戦直後の体験をもっていない。(中略)戦後30年の歴史は“身近かな歴史”といわれるが、それはあくまで、父母や教師にとって身近かであるに過ぎない。」
というコメントを添えました。
そして、その4年後別に発表した別の文章で、
「(4年前のコメントも)もはや(さらに)訂正が必要なのかも知れない。最近私は、『この間の戦争』という表現を使わないようにしている。」
と断言しました。
しかしです、今でさえ、ときに使ってしまうことがあります。一度口癖になったものは、直らないものですね。
「(4年前のコメントも)もはや(さらに)訂正が必要なのかも知れない。最近私は、『この間の戦争』という表現を使わないようにしている。」
と断言しました。
しかしです、今でさえ、ときに使ってしまうことがあります。一度口癖になったものは、直らないものですね。
コメント
こんにちは先生!
30年前と言うと私の担任だった頃でしょうか?
すると私の亡くなった母はAグループです。
母は戦時中の話を殆どした事がありませんでしたが、
1~2回ほど長野に疎開していた時の話を聞きました。
母も大変な時代を過ごした人なのだと改めて実感しました。
今や私もその頃の母と同じくらい年になりましたが、
戦争を知りません。
でも知ろうと言う努力はしています。、
主人の影響でTVのスペシャルなどがあると必ず見ますし、ビデオも買いました。
日本だけではなくナチスドイツや、ベトナム戦争など、
悲しい出来事ですが、
それと知ることで今の自分の幸せに感謝する事ができます。
今の子供たちは就職したかと思うと、すぐに辞めてしまったり、
決心したことに突き進む努力が足りないような気がします。
わが子達には私なりの教育方針で、
「頑張りすぎないで頑張れる人になれ」と教えています。
私もそんな老婆心を出すお年頃になりました(^^;)
投稿者: スイレン 2010-07-25 18:24:58
アンケート調査を行い、分析した約30年前は、まさしく皆さんとご一緒していたころですね。ご指摘ありがとうございます。
今の若者のありようについての懸念も書かれていました。おそらく、いつの時代でも、若者のあ
りようは上の世代にとっては、不安でしかたがないはずです。この10月に私が最初に担任などした卒業生の同期会があります。彼らは、今年度60歳になります。不思議な気がします。みんなとご一緒したときの感想を、機会をみて、お伝えしますね。
投稿者: 先生ハム 2010-07-26 07:52:06